「コンドルは飛んでいく」って曲がありますよね。
日本人の何パーセントがあの曲と曲名が一致するでしょうか?
私の感覚では 60% くらいじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか?
音楽の教科書
私は小学生の時に、サイモンとガーファンクルのアルバムで知りました。
「明日に架ける橋」の次が「コンドルは飛んでいく」でした。
幼心に「他のポップな曲と違って、ずいぶんシブい曲だなあ」と思ったものです。
その後、小学校の音楽会で「コンドルは飛んでいく」をクラス全員で演奏しました。
昭和58年頃だったと思いますが、当時は小学校で「コンドルは飛んでいく」を習っていたのです。
サイモンとガーファンクルがこの曲を世界に広めたことは間違いありませんが、当時の文部省がこの曲を教科書に掲載した理由は、この曲が南米の代表的な フォルクローレ だったからです。
フォルクローレとは?
1995年に松任谷由実の輪舞曲(ロンド)という曲が発表されました。
当時24歳の私はこの歌を何度カラオケ屋で聞いたかわかりません。大ヒットしたから、みんな歌ってました。
その歌詞の中に
「めくるめくフィエスタ」
とか
「フォルクローレになる」
と何度も出てくるのですが、私の周りの日本人は意味も分からずに熱唱していました。
だから今になって説明しよう。
「フィエスタ」とはスペイン語のお祭り。フェスタやフェスティバルのフィエスタ。
「フォルクローレ」とは南アメリカ大陸の民族音楽の意味。偉そうに書いてるが、私も今さっき初めて知ったところだ。
「コンドルは飛んでいく」こそフォルクローレの代表曲。
実は「コンドルは飛んでいく」には1913年に作曲したペルー人がいるのですが、彼が元のアンデス民謡のいくつかをオペラのためにひと繋ぎにしたものが「コンドルは飛んでいく」だった。サイモンとガーファンクルの曲は第1部のみで、本場の曲には第3部まであるそうだ。
他にも私たち日本人が聞いたことのあるフォルクローレが山ほどある。サッカー好きの私はアルゼンチンやブラジルの応援団が演奏している曲もたくさん知っている。
サッカーを知らない人でも知っていそうな曲は ランバダ だ。
厳密に言えばランバダはフォルクローレではない。
ランバダは1980年代にブラジルで生まれたダンス音楽だが、そのもとになった原曲がボリビアのフォルクローレであった。上の動画がそれである。
この曲をダンスに使おうと考えたブラジル人は天才だ。
コロンブスの卵
南アメリカ大陸は西暦1492年にコロンブスによって発見されました。
フォルクローレ誕生は実は その後 なのです。コロンブス以後。割と新しい。
コロンブスはイタリア人ですが、コロンブスを雇用していたのがスペイン女王でした。
これによって南米の大半がスペインの支配下に置かれ、スペイン語が広まっていきます。フォルクローレはまだ生まれていません。
ブラジルのサンバもポルトガルの植民地になってから生まれたらしい。
コロンブス前の南アメリカには先住民たちの素朴な民謡が残されており、コロンブス以後に先住民の民謡とスペイン音楽が少しずつ混ざり合っていったらしい。そう、1913年「にコンドルは飛んでいく」が作曲されたように。
サイモンとガーファンクルはなぜ「コンドルは飛んでいく」に行き当たったのか?
実はポール=サイモンがフォークソングのみならず、世界の音楽に関心を寄せていたところでフォルクローレに出会ったらしい。そして「コンドルは飛んでいく」に歌詞を付けたのだ。
ポール=サイモンはレゲエのアルバムも出している。きっと日本の音楽にも造詣が深かったことだろう。知らんけど。