映画

グーニーズは男のロマン

人生はタイミングで決まる。

野球も9割タイミング。大谷翔平がいくら160kmを投げても、それだけでは十分でないのだ。

 

人は変わらない

SNSの世界にいると世の中が変わったように感じるが、実際に外へ出かけてみると案外そうでもないことに気が付かされる。

人を取り巻く環境は変わったよ。みんなスマホを見ながら歩いたり、ドローンが空を飛んだりもする。

しかし便利なものに囲まれても、やっぱり人間のやることに変わりはない。戦争は何千年も前から繰り返し起きてるし、差別やいじめだってなくならない。

 

私の人生も折り返しを過ぎたが、この春息子と娘が高校と中学に進んだ。

中学生の娘が大人になるのはもう少し先だが、高校1年生の息子とはぼちぼち 大人同士の話 をしたい。スマホに夢中で会話は減ったが。

私が中学生や高校生の時に読んだ本と映画を、息子にけっこう薦めた。その多くは

「おもんな。古くさ」

と言われた。まあ仕方ない。

 

私も若い頃に親父の趣味をずいぶん聞かされたが、野球とサッカー以外で親父と共通する趣味はなかった。親父は加山雄三やグループサウンズが好きだったが、私は洋楽にハマりだしたころだった。

令和の今、私が昭和のワム!やアハを薦めても息子には「ダサ!」と笑われるのがオチだ。

映画もずいぶん見せたよ。息子はジブリアニメもあまり好きじゃないみたいだ。

そんな中で息子がひと際食いついてきた昭和の古い映画があった。それが表題の グーニーズ だ。

 

少年期

グーニーズが日本で公開されたのは1985年12月7日。いわゆるクリスマス映画。

映画ファンが「1985年」と聞いて思い出すのは バック・トゥ・ザ・フューチャー だ。劇中で何度も「1985」と「88マイル」が繰り返される。

実はあの映画が日本で公開されたのも1985年12月7日で、グーニーズとモロにライバル関係でした。配給会社もワーナーブラザースvsユニバーサルスタジオ。

ご存じのようにバック・トゥ・ザ・フューチャーは世界的メガヒット作品。

グーニーズも悪くない成績ですが「スマッシュヒット」という感じでした。野球で言えば満塁ホームランvsセンター前ヒット。

製作費は五分五分でしたが、興行収入は210ミリオンvs61ミリオンでした。←アメリカ公開時。米ドル。

 

グーニーズは非常に 観客を選ぶ映画 でした。

高校生の男の子が見ればホントに幼稚でバカげた映画です。セットもチャチだし。

小学生が見るには少し話が複雑でした。300年前の海賊と心を通わせ、年上の高校生に淡い恋心を抱くことのできる年齢。

この映画を見るタイミングはハッキリ言って中学2~3年生の今しかない。中1だとまだ早い。高1だとやや遅い。

私はまさにこの映画を中学2年のクリスマスに見た。息子に薦めたのも息子が中学2年の時だった。別に狙ったわけではありません。たまたまNHKで再放送されたんですよ。

 

息子は見事グーニーズにハマった。ドはまりした。私は嬉しかった。

 

あらすじ

アメリカのとある住宅街に「グーニーズ」と呼ばれる悪ガキ4人組がいた。人種も体形もバラバラ。

見た感じ4人全員が中学2年生だろう。彼らの態度は清々しいほど中二病だった。

なんで中学生男子って全員、世界共通でバカなのか?

「なんだ俺だけじゃなかったんだ。世界の男子みんながバカでスケベだったんだ」

と私は嬉しくなりました。

 

主人公たちは屋根裏部屋で宝の地図を見つける。そこに300年前の財宝があると知る。

岬の灯台から地下に潜る。追いかけてくる悪党はイタリア系のフラテリ一家。この時初めて、私はイタリアギャングを理解した。ゴッドファーザーってそういうことだったんだ。

洞窟にはコミカルな仕掛けがたくさんあって、強力な仲間も加わる。このくだりが感動的だ。

翌年の夏休みに「天空の城ラピュタ」という映画も公開されるが、宮崎駿は絶対グーニーズの影響を受けてる。

「たった半年で間に合うものか!」

と思われるかもしれないが、二つの映画はあまりにも似すぎている。

まあそれはいい。

 

グーニーズは男のロマンだ。いや、少年のロマン と言っていい。

松本零士の「銀河鉄道999」も小学生の時に観なくてはならない。大学生になった時、友達にスリーナインを薦めて気持ち悪がられたことがある。男のロマンとは実はかなり 多層的 で、各層の鮮度は非常に短いのだ。

私の好きな映画ランキング第1位「ショーシャンクの空に」も賞味期限の短い映画だ。

むろん30歳で見てもそこそこ楽しめる。80%楽しめる。

ただあの映画を100%楽しめるタイミングは 人生最初の高い壁に出会った時 だ。

2回目の壁ではもう鮮度が落ちる。その時私は25歳だった。札幌で見た。

もし30歳の時に大阪や東京で見ていたら、この映画が私の1位にはならなかったかもしれない。

 

少年期

息子は一昨日入学式でした。

もう親父とはなかなか口を利いてくれない。私だって自分の親父のことはキライでした。だから仕方がない。親子ってそういうものだから。

娘のことはもっと怖い。今はまあまあ喋ってくれるが、中学なんかに行き始めたら加速度的に母親寄りになるという。私よりもっと勤勉で酒を飲まない父親たちが「もう何年も娘としゃべってない」と口を揃える。この先、俺の洗濯物は一体どうなるんだ?

 

私は何もセンチメンタルになっているのではない。喜んでいるのだ。

週末に友達や恋人と遊ばず、家族で楽しく旅行している中学生の方が俺はよっぽど気持ちが悪い。

うちの子たちは健全だ。

親父を気持ち悪がるのが当然の年頃だ。

何の話か? グーニーズの話だ。

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