突然ですが問題です。
下の男性は何と叫んでいるでしょうか?

答えはもちろん、
エイドリアーーーン!
ですね。
ではこちらの男性は何と叫んでいるでしょう?

これは50歳以下の若い方には難しいか。
正解は
エレーーーン!!
です。映画「卒業」より。
ダスティン=ホフマンが女性の名を叫びながら、何をしているのかは若い方でもご存じでしょう。
公開から60年がたった今でもあちこちでパクりにパクられている名場面ですし、男なら誰でも
「ちっ、俺はダスティン=ホフマンになれなかったぜ…」
と負け惜しみを吐いたことが一度や二度あるはずです。
二つの名作の共通点
映画「卒業」も「ロッキー」もラストシーンで女性の名前を叫ぶシーンが有名。
では映画「卒業」と「明日に向かって撃て!」の共通点は何かご存じですか?
これを答えられる方は60歳以上か、かなりの映画マニアです。
どちらも名作とかアカデミー賞とかそういうんじゃありません。
正解は「卒業」と「明日に向かって撃て」のヒロイン役が 同じ女優だ という点です。
ダスティン=ホフマンと一緒に結婚式から逃げだして、バスに乗ってサウンド・オブ・サイレンスを聴いている女性と、ロバート=レッドフォードと一緒に自転車乗って「雨にぬれても」を聴いた女性は同じ俳優さんなんです。
名前がパッと出る方は凄いです。
その女優の名前は
キャサリン=ロス
です。
卒業の時は26歳、明日に向かって撃てを撮影した時は28歳くらいでした。
間違えた。
キャサリン=ロスと自転車に乗ったのはポール=ニューマンの方でした。ロバート=レッドフォードはまだ寝てました。
キャサリン=ロス
このキャサリン=ロスという人は、アカデミー賞を獲得した世界的名女優なのですが、同年代に活躍したジェーン=フォンダ、フェイ=ダナウェイ、メリル=ストリープたちほど知名度がないというか、代表作が少ないイメージです。
その理由は様々考えられますが、まず彼女は
美人過ぎました。
いや、私はジェーン=フォンダが美人じゃないと言ってるんじゃありませんよ。
ジェーン=フォンダとフェイ=ダナウェイはヒロインの美女を演じることもできたし、パワフルな悪役を演じることもできました。メリル=ストリープは変幻自在の怪人二十面相のように、出演する映画の全てで別人格でした。
キャサリン=ロスは美人過ぎて「健気で幸薄いヒロイン役」しか演じられなかったのではないか? 日本で言えば倍賞千恵子さんのように。
「そんなことはない。倍賞さんはたくさんの代表作に出演してる!」
そうですね。木村拓哉も高倉健も一つの役しか演じられませんが、代表作は無数にあります。
キャサリン=ロスも美貌と演技力を兼ね備えた女優でした。
そのうえでどこか控えめでオーラがなく、ちょうど主演男優を引き立てるヒロイン役にピッタリの女優でした。
現にダスティン=ホフマンもロバート=レッドフォードも、本作をきっかけにスターダムを駆け上っていきました。
私のイメージでは主演男優を引き立てるキャサリン=ロスは倍賞千恵子タイプで、自ら主役を張るタイプのメリル=ストリープがいしだあゆみと重なります。存在感を消す消さないの違いです。
結婚歴
昭和時代に男性の後ろを三歩下がって歩くタイプの女性は、アメリカでもきっと人気があったと思います。
ではなぜキャサリン=ロスには代表作が少ないのか?
それは彼女の 結婚歴 に関係していると思います。
実は彼女、5回 結婚しています。
1回目は20歳、2回目は24歳、3回目は30歳、4回目は34歳、5回目は44歳の時です。
昔の女優は何度も結婚していたのですが、5回というのは最多じゃないか? マリリン=モンローでも3回です。
「エリザベス=テイラーは7人と8回結婚してる!」
って言われても知りませんよ。本題は結婚回数じゃありません。
私が言いたいことはキャサリン=ロスは 仕事よりも家庭や自由を楽しみたい人 だったのではないか?
だったら合点がいくでんすよ。
仕事ができる人だからって、必ず仕事優先で生活しなきゃならないことはありませんよね。そんなの本人の自由です。
一度きりの人生ですから自分の好きなように生きればよい。
お金を稼ぎたい、仕事が生きがい、大いに結構。
一方で子供を育てたい、子供と暮らしたいも素晴らしき哉、人生!です。
きっとキャサリン=ロスには仕事より大切なことがあったのでしょう。ファンはちょっぴり寂しいが、彼女が選んだ生き方でしょう。
明日に向かって撃ては私の大好きな映画の一つです。スティングも好きですが、スティングにキャサリン=ロスは登場しません。
明日に向かって撃て!のキャサリン=ロスは健気で頑張り屋さんでした。自転車のシーンばかりが有名ですが、保安官に追われた二人をキャサリン=ロスがかくまうシーンも感動的です。